番組スタッフが選ぶ「わたしの一曲」

VOL.1

幼稚園のとき、舟木一夫の「高校三年生」を行き帰りのスクールバスの中で毎日熱唱して怒られ、年末には親戚の家で植木等の「スーダラ節」を歌って踊ってまたまた叱られた私です。

小学生でスパイダース、テンプターズ、タイガース、ジャガーズ、さらに三田明、西郷輝彦、中村晃子、小川知子・・・と、歌謡曲〜GSにどっぷり。そして尾崎紀世彦の「また逢う日まで」に大興奮・・・という道をたどった私は、忘れもしない中学1年の3学期、テレビでたまたま見た吉田拓郎の「結婚しようよ」に、まさに・・・月並みな言葉ながら・・・落雷に打たれたような衝撃を受けました。
さっそくギターを始めて今度は洋楽一直線に突っ走り、う〜んマンダムな感じで、ビートルズ、ストーンズ、S&G、シカゴ、T.レックス、スリードッグナイト、ディープパープル、クリーム、ツェッペリン、ニール・ヤング、ブレッド・・・と、がむしゃらに聞きまくる日々。
当然、ラジオが一番のお友だちです。
当時、NHK・FMには夕方4時ぐらいと夜7時に、ニューアルバムをまるまるノンストップでかけてくれる番組があり・・・いまでは考えられませんが・・・、このおかげでずいぶん勉強させていただきました。おカネのない子供たちにとって、これは、ほんとうにありがたい番組でした。

全然関係ないですけど、考えてみれば、そういう「著作権スレスレ?」・・・つまりタダで録音されてしまうおそれがある・・・の、違法に思える行為が、のちのち、私はじめ数多くの洋楽ファンを生み出してるわけですから、皮肉なもんですね・・・。

それはともかく・・・
当時はFMだけでなく、AMでも洋楽がよくかかっていました。
そんなある日、ラジオから流れてきた、いままで聞いたことのない音楽・・・
♪ちゃらららららららちゃらららら〜・・・どん・どん!
♪ちゃらららららららちゃらららら〜・・・どん・どん!
いろんなものが絡まりあった複雑なリズム、それを切り裂く強烈なギター!エロチシズムとエキゾチシズムが炸裂するその曲は、サンタナの「ブラック・マジック・ウーマン〜ジプシー・クイーン」でした。思えば、その日から、私はラテンの罠に囚われ続けているのです。

エル・カミナンテ岡本(音楽アドバイザー)

アルバム
『天の守護神 / Abraxas』サンタナ